No.1 VERITASに学生講師が多い理由
No.2 数学を学ぶ意味とは
No.3 受験生の頃の心の叫び
No.4 ○○大学への数学
No.5 模試認定って何?
No.6 「ゆかし」の心
次回予告 >> 東大入試の高校教育に対する責任

 

 よく、こんな名前の本や講座を見かけるが、果たして○○大学用の数学なんてものはあるのだろうか。そんなものが存在しないことは、受験生でなくなれば誰でもすぐに気づく。受験生達は精神的に追いつめられている部分があるから「○○大学への数学」とかいう言葉があるだけで、「○○大学への数学」があるのではないかと思ってしまう。その講座をとらないと、自分は損するのでは?と思ってしまう。これじゃ霊感商法と同じじゃないか。
 医系英語などというものはまだ納得がいく。医学系の内容を含み、テクニカルタームや背景知識を扱っていけば確かに医系英語になりうる(それでも結構短い期間で十分そうだが)。医系数学っていうのは何だろう。確かに医学部は易しめの問題で計算の正確さを要求している大学が結構ある。でもそれは数学を行う為の最低ラインであり、特に医学部に限ったことではない。もし医学部受験法なんてものがあるとするなら、センター試験で相当高得点(800点満点なら最悪680)をとらないとその時点で入試が終わってしまうがゆえ、国語・社会等の2次で使わない科目を甘く見ていられない、そんなことであるだろうし、そのことの方がよっぽど大事だ。
 とにかく、○○大学への数学なんてものは存在しないと断言したい。その大学なりの癖というものがまったくないとは言わないが、そんなことより先に数学自体の基礎を固めることが先決だ。どの大学であろうが共通の「数学」自体の基礎を身につけた後ならば、その大学の癖に慣れることなど、受験前の1週間過去問をやれば十分すぎるほどなのだ。皆、追いつめられると、何とか楽して通ろうと、傾向をつかんで山をはろうとする。○○大学への数学などその最たるものだ。それは、学校の中間テストのようにだれが作るか分かっているなら、まだ山のはりようもあるかもしれない。しかし入試のように複数の人がかかわり、かつ突然作っている人が変わるようなものではかなりリスクの高いギャンブルだ。そんなギャンブルを人任せに行うのは時間の無駄きわまりなく、そんな暇があるなら、普通に数学を勉強した方がよっぽど効率が良い。それに気づいて欲しい。ただでさえ時間のない時なのだからこそ山張りなどでなく時間を大切に使って欲しい。
 受験業界は受験生を惑わす意味のわからない言葉が多すぎる。■(らふぉん)